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オフィスとくらしの調査

fb 50%超が「多様性」に関する話題が増えてきたと回答 「合理的配慮」という言葉の認知度は約2割


2024年02月26日

50%超が「多様性」に関する話題が増えてきたと回答
「合理的配慮」という言葉の認知度は約2割

~4月からの「障害者差別解消法」の改正法の施行に向けて身近な多様性についての意識調査を実施~
コクヨグループでEコマースサービスを提供する株式会社カウネット(本社:東京都港区/代表取締役社長:宮澤 典友)は、コミュニティサイト「カウネットモニカ」会員1,408名を対象に「身近な多様性について」と題した調査を実施し、2024年2月26日(月)に調査結果を公開しました。「多様性」に関する話題の増加に対する実感や、「合理的配慮」という言葉の認知度、2024年4月から義務化される事業者の「合理的配慮の提供」について等の回答結果をまとめております。


調査を実施した背景について
コクヨグループは、多様な価値観を尊重し合い、自己実現と他者貢献が両立する、誰もが活き活きと、働き、学び、暮らし、つながりあう未来社会「自律協働社会」を目指しています。またインクルーシブデザインによって社会のバリアを発見し、誰もが自分らしくいられる社会をつくることを目指した「HOWS DESIGN」という考えのもと、共感・共創によるモノづくり・コトづくりを進めています。2024年4月1日から事業者の「合理的配慮の提供」が義務化されることから、今回は多様性や合理的配慮をテーマに調査を実施しました。
調査概要
・調査テーマ:「身近な多様性について」の意識調査
・調査期間:2024年1月15日(月)~1月21日(日)
・調査対象:「カウネットモニカ」会員の中から全国の男女合計1,408名
・調査方法:インターネット調査
調査結果サマリー
・50%超が「多様性」に関する話題が増えてきたと回答。
・「合理的配慮」という言葉を「知っている」または「大体知っている」と回答した人の割合は約2割で、「聞いたことはあるが、あまり知らない」人は36%。
・「合理的配慮」という言葉を「知っている」「大体知っている」または「聞いたことはある」と回答した人の中で、事業者の「合理的配慮の提供」の義務化を知っている人は約3割。「合理的配慮の提供」の義務化が「多様性」を尊重する社会になるために良い影響があると回答した人は約7割。
・職場で「合理的配慮の提供」が必要だと感じることは「本人の負担の程度に応じた業務量や業務内容の調整」「勤務時間の柔軟性」「建物のバリアフリー化」。
・普段の生活の中で合理的配慮を感じた(または見かけた)場面は「車椅子用スロープや手摺り、エレベーターの設置など」「広いスペース、手摺り、オストメイト対応の公衆トイレ」「公共の交通手段や公共施設における優先席の提供」。
■50%以上の人が「多様性」に関する話題が増えてきたと感じている
まず、最近「多様性」に関する話題が増えてきたと感じるかどうかを聞いてみたところ、「とても感じる」が11.7%、「まあまあ感じる」が39.0%で、50%以上の人が増えてきたと感じていることがわかりました。
■「多様性」を尊重することが大切だと思うものは「性別」「文化、宗教」「国籍、言語」
「多様性」を尊重することが大切だと思うものについては、「性別」が60.1%で最も高く、「文化、宗教」「国籍、言語」と続きました。上位に大差はなく、みなさん様々な違いを尊重することが大切だと考えているようです。
■約4割の人が普段の生活でバリア(障害)を感じている
 ※アンケートでは、以下の例のような、普段の生活の中で不便に感じることもバリア(障壁)に含むとして回答いただきました。
  例:左利きなので、ハサミなど使いづらい道具がある
    老眼なので、表示などわかりづらいものがある


普段の生活の中で、バリア(障害)を感じるかどうかについては、「よく感じる」が8.4%、「まあまあ感じる」が33.7%で、約4割の人が感じることがあるという結果でした。
Q. あなた自身が普段の生活でバリア(障壁)を感じることを具体的に教えてください。(自由記述)
・薬のパッケージの文字は老眼には読み辛い。大事な説明が読めず不安な時がある。
・更年期障害が理解されにくい。若者や男性、更年期障害のなかった人に体の不調を理解してもらいにくい。
・配偶者が外国人のため、役所関係を始め色々な手続きが煩雑であったり、融資や賃貸住宅を借りるのに保証人が必要であったりすることがあった。以前は住民票に配偶者は含まれず、世帯主にもなれなかったりした。
・転職活動をしていますが、年齢や性別、学歴の壁を感じます。企業の組織の都合などで年齢はある程度仕方がないと思うのですが、30代の頃から学歴と性別の壁は感じていました。
・半年前にアキレス腱断裂で片足が不自由な状態に一時期なっていたので、その際には駅によっては階段しかない等のバリアを感じました。
■「合理的配慮」という言葉の認知度は約2割
「合理的配慮」という言葉を「知っている」と回答した人は7.7%、「大体知っている」が13.3%で、認知度は約2割。「聞いたことはあるが、あまり知らない」と回答した人は35.9%でした。「合理的配慮」という言葉は一般的にはまだあまり知られていないことがわかります。
■事業者の「合理的配慮の提供」の義務化の認知も、まだまだこれからという状況
 ※アンケートでは、以下の説明文を提示しました。
  「合理的配慮の提供」とは、障害のある人から「社会の中にあるバリア(障壁)を取り除くために何らかの対応が必要」との意思が伝えられたときに、
   行政機関等や事業者が、負担が重すぎない範囲で必要かつ合理的な対応を行うことです。


「合理的配慮」という言葉を知っているまたは聞いたことがあると回答した人の中で、4月1日から施行される事業者の「合理的配慮の提供」の義務化を「知っている」と回答した人は9.4%、「大体知っている」が17.3%でした。事業者の「合理的配慮の提供」の義務化の認知についても、まだまだこれからという様子がうかがえます。
■「合理的配慮の提供」の義務化は「テレビやラジオのニュースで」知った人が約半数
「合理的配慮の提供」の義務化の認知経路を聞いてみたところ、「テレビやラジオのニュースで」が47.8%と多数を占め、次いで「新聞・雑誌を見て」が24.5%でした。
■職場で「合理的配慮の提供」が必要だと感じることは、「業務量や業務内容の調整」「勤務時間の柔軟性」「建物のバリアフリー化」
「合理的配慮」という言葉を知っているまたは聞いたことがあると回答した有職者の人に、職場で「合理的配慮の提供」が必要だと感じることを聞いてみたところ、「本人の負担の程度に応じた業務量や業務内容の調整」「勤務時間の柔軟性」「建物のバリアフリー化」が上位でした。建物などの物理的状況はすぐには改善が難しいですが、業務内容や時間、コミュニケーションなどは比較的対応を検討しやすいですね。
■職場で「合理的配慮の提供」がされていると思っている人は少数
次いで、「合理的配慮」という言葉を知っているまたは聞いたことがあると回答した人に、職場で「合理的配慮の提供」がされていると思うかどうかを聞いてみると、「とてもそう思う」が2.9%、「そう思う」が16.1%という結果でした。「合理的配慮の提供」が義務化されることによって、職場の環境も少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
Q. 前問の回答について、具体的な理由があれば教えてください。(自由記述)
・(そう思う)当日でも、本人や家族の体調などに応じて早退・遅刻が可能。
・(そう思う)合理的配慮は「お互いの気持ちを慮る」ことだと言い換えることが出来ると思います。お互いを尊重して、人の嫌がることをしないように気を付けていると感じられるので。
・(どちらでもない)時短勤務やフレックス制度などは最近導入されて良くなってきていると思いますが、まだまだ健常者に当たり前の環境かな、と思います。
・(どちらでもない)理念としてはあるが、お金がかかることもあったり、身近な事例がないこともあり、直近で困らない部分、対象者がいない部分は放置されている印象。
・(そう思わない)違う母国語をもつ研修生がいるのに、その母国語表記の案内等がないから。
・(そう思わない)合理的配慮の提供について、職場では、今の所余り触れられていません。
Q. 今後あなたの職場で、「合理的配慮の提供」について期待することがあれば教えてください。(自由記述)
・持病や前職で負った傷病で辞める原因となった病気などに関して、普通なら面接等で話すべきだがネガティブに捉えられることになるためタブーとされている。病院などの証明や障害者手帳がなくても受け入れる体制が必要。
・障害を持っている人をハンディと捉えるのではなく個性として接して日常生活が送れる様になれば良い。
・筆談できるボードや指さしで指示・確認出来るもの、すぐ改良出来ることから始められたら良いと思う。
・提供するには、社内でも社外でも家庭でも出来る人が出来ることを自然にできる環境づくりが大事だと思います。
・支援する側の負担が増えないことを願うので、そういう対応をする人を配置してほしい!!

■普段の生活で感じる合理的配慮は、スロープや手摺り、公衆トイレ、優先席など
「合理的配慮」という言葉を知っているまたは聞いたことがあると回答した人に、普段の生活の中で合理的配慮を感じた(または見かけた)場面を聞いてみると、「車椅子用スロープや手摺り、エレベーターの設置など」「広いスペース、手摺り、オストメイト対応の公衆トイレ」「公共の交通手段や公共施設における優先席の提供」が上位でした。
■「合理的配慮の提供」の義務化は「多様性」を尊重する社会へ良い影響
「合理的配慮」という言葉を知っているまたは聞いたことがあると回答した人に、「合理的配慮の提供」の義務化が「多様性」を尊重する社会になるために良い影響があるかどうかを聞いてみたところ、「とてもそう思う」が16.3%、「そう思う」が51.8%で、良い影響があるとした人が約7割を占めました。
■「合理的配慮の提供」を積極的に行っていくことで、多様性を認め合い自分らしく生きられる社会へ
「合理的配慮」という言葉を知っているまたは聞いたことがあると回答した人に、「合理的配慮の提供」を積極的に行っていきたいかと聞いてみると、「とてもそう思う」が13.0%、「そう思う」が49.8%で、行っていきたいとした人が約6割を占めました。「合理的配慮の提供」の義務化によって思いやりのある行動や態度が自然と広がり、それぞれが多様性を認め合い自分らしく生きられる社会を目指したいですね。
■参考:「合理的配慮の提供」の義務化に関する特集ページについて
カウネットでは、「合理的配慮の提供」の義務化に対応する企業の皆さんを支援するため、
商品の追加や少しの工夫で配慮出来る事例をご紹介する特集ページを作成しております。
URL: https://www.kaunet.com/kaunet/grp/K0025/34496/

【お問い合せ先】
報道に関するお問い合わせ先は次の通りです。
株式会社カウネット 「カウネットモニカ事務局」
E-mail info@kaunetmonika.com (10時~16時、月~金) 藤田・齊藤

この調査結果を引用・転載いただく際には、事前にご連絡の上
下記を出典元として記載してください。
「カウネットモニカ」

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